Excite books:週刊誌も真っ青のフリーペーパー「R25」

フリーペーパービジネスが花盛りの中、とうとう週刊誌もタダに。3月4日からパイロット版として配られているリクルート刊行の『R25』は、いわゆるサラリーマン男性読者をターゲットにしており、東京・神奈川主要都市部で20万部が発行されている。4号をテスト版として配布した後は、7月に本創刊の予定とか。


この雑誌の存在を知ってから、どこにあるんだろう読んでみようと思っていたのだがなかなかめぐりあえず、ずるずると。最終的には知人に郵送してもらって手に入れた(HONのLINKさんありがとうございます)。


で、さらっと読んだんだけど、政治、経済、スポーツ、カルチャーに関する多数のコラム(北尾トロ氏も書いていた)、インタビュー記事、イベントカレンダー、柳田理科雄氏や高橋秀美氏の連載などがあって、たしかに「週刊誌」として必要なネタはこめられている感じ。


とはいえ、これは「無料だから」許される内容の薄さだなぁと思っていた。「特集記事」みたいなのもなくて、巻頭から半ページ分のコラムが延々と続く。一番長い記事でもインタビューの4ページ。日記では冗談半分で「お金を払ってもいいから定期購読したい」なんて書いてたけど、実際にコレを購入するかというと疑問だ。本文48ページだし。(うちプレゼント告知を含めた編集ページは32ページ)



ただ、それ以上になんか驚いたのが、自分にとって「この程度の薄さ」が意外に心地よかったことだ。



移動中のわずか地下鉄2駅間程度でぱらぱらとめくって、興味のある記事だけをさくっと読んで網棚にあげるか捨ててしまうフリーペーパー。これがコンビニや売店で買う雑誌の場合はそうはいかない。自分が財布を開いたという手前、どこかで真剣に元を取ろうと読みまわしている部分もあるし、つまらなかったときの失望感も大きい。0円雑誌だったら、たとえ特集記事に興味が無くても手に取ることはするだろう。(だいたい、表紙に大きく出ていた「ロング・インタビューの高山善廣」なんて誰だか私は知らなかった)


で、コラム記事の中で一本でも「ふーん」と思う箇所があったら、次もきっとまた手に取るだろう。だって無料だし。これが200円とか300円とか払う週刊誌だったら、普段買う雑誌は別にして、せめて2〜3本くらいは「ひっかかる見出し」がないと、買おうとは思わないだろう。「まぁ、いいや。読まなくても困らないだろうし」


なんか、今の雑誌って情報が多すぎるんじゃないだろうか。「お得な情報」「どこかに引っかかってもらえるように隙のない情報」を入れ込みすぎるがあまりに、脂っこい料理になりすぎている感じ。エロ本業界も昔はモノクロのコラムページはそれこそ編集者の趣味が爆発した何でもアリなページになっていたというが、今では全部風俗ルポだし。


R25』自体は、個人的にはそんなに面白いと思えない。だけど、本誌が成り立ち毎回「完売」(完配?)が続くんだとしたら、なんか、みんなが雑誌に求めるものが変わってきているのかもしれない。