「今更オタク論」分科会

知人のサイトと掲示板で「今更オタク論」というのが展開されていて、たしかに今更だなぁと思いながらも、やはり読んでると口を出したくなってきた次第でして。だだっと記してみたいと思います。

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最近はさすがに「アキバ系カルチャー」が数多く報じられたり、「電車男」がヒットになったりで「オタク」という単語が広く使われるようになりましたが、その意味は人によってまちまち。そんな中で私は以前「新しいタイプのオタクカルチャー雑誌」を作りたいと悩みもがいていたもので、あれこれ理屈をこねてました。

オタクとは「何かの趣味へ熱狂的に取り組むが、他文化を持つ人とのコミュニケーションがうまく取れない人」だと思っています。その「何かの趣味」が多くの場合はアキハバラ系カルチャー
(ゲーム・アニメ・漫画・フィギュア、パソコンetc.)で語られることが多いですが、実際のところは健康オタクや美容オタク、ファッションオタクなどなどジャンルはとにかくいくらでも存在します。

誰しも、語りだすと、あるいは没頭すると止まらない趣味というのを持っていると思いますが、そこで現実世界に帰ってこれなくなったり周囲の目を気にしなくなったりすると、それは「オタク」という部類に入るのでしょう。


「オタク」とはある特定のカルチャーを示しているようでいて、
実際はある特定の「ふるまい」というか「性格」をさしているのです。


> 一般的に遊びとして偏見のある趣味に没頭している人は女性にモテない所以


掲示板にあったこのコメントについて。
異性との交際はまさに「他の文化を持つ人との交流」です。オタク的な人がモテないのでなく、モテない言動をとる人のことをみんな「オタクっぽい」というのです。ゲームやアニメが大好きで恋人や妻子が居る人は山ほどいると思います。彼らの日常を見ても、きっと「オタクっぽい」とは思わないでしょう。


また、「ビジネスマン」という種族は、オタクでないように見えます。なぜなら、ビジネスとはまさに「多種族との共同生活、交渉」をしなければいけない場所だからです。そこでは「オタク的なふるまい」は許されません。

昼間は健康的な「ビジネスマン」を演じている人が、ちょっと飲みにいって趣味の話をふるとレトロゲームとオーディオの話を延々と語りだすのを見ると(実際に取引先にいました)「キミ、オタクだねぇ(笑)」とその場では言いますが、決してその人は本当のオタクではないです。なぜならその人は相手と状況を見ながら交流をしているから。


まぁ、たしかに「オタク的性格」が強い人は、異性との交流ができない、しかし当然性欲はあるので、異性と交流しないで性欲を開放しようという方向に向かう、そのためアイドルやAV、二次元美少女に向かってしまう。その結果、アイドルやアニメ・ゲームというカルチャーに「オタク的性格」の人が自然と集まってしまう、ということは考えられるでしょう。

「アニメやゲームを好むからオタクになる」なのではなく、「オタクだからアニメやゲームに集まる」というのが正確。「オタク的性格」と「オタク的カルチャー」に何かしらの因果関係はあるかもしれませんが相関関係は薄い、と思われます。

まぁ、無理やりまとめの一言を言うならば、「話し上手」より「聞き上手」を目指したほうが、オタクじゃなく見えるようになりますよ、ってことでご勘弁を。