アマゾンで本を売りたければ「オビよりもサブタイトル」にこだわれ!?

オンライン書店の普及に伴い、書籍を作るうえでより重要となってくるのは、オビコピーよりもサブタイトルなのではないか、ということにふと気づいた。もしかしたらこれも「今更〜論」な話・・・かもしれないが。


オビがあまり重要ではない理由は、以下の点による。

  • オンライン書店ではオビなしの表紙画像が掲載されることが多いため読むことができない。
  • オビ文は内容紹介のところに入れる場合が多いが、個別商品画面で下のほうまでスクロールさせないと読むことができない


「宣伝したいことはオビで表現するよ。そのためのオビだろう」と言うのはごもっともなのだが、ネットの場合はそれすら見落とされてしまう危険性が高くなるのだ。


一方サブタイトルの場合、オンライン書店では商品名として一緒に掲載される。これは検索結果やランキングのページを開いてもその場で閲覧できる。個別画面でも当たり前だが一番上に太字で書かれる。このほうが、伝えたいキャッチコピーをより具体的に見せることができる。この「サブタイトル重視傾向」が、今はより強まっているのではないだろうか。


一例を挙げてみると、同じ著者、同じような本タイトルであってもこの本この本では、ずいぶん第一印象が違うのではないだろうか。後者にもちゃんとサブタイトルぽい言葉は入っているが、書誌情報を作るうえで外してしまったのだろう。もったいない。


私自身、抽象的、ぴんと来ないタイトルをつけた本に対して、営業の立場から担当編集者に「タイトルを変えてくれないか」と頼むことがある。そのとき編集者は「タイトルは著者が決めるから」「イメージがあるから」と言って拒むことが多い。それだったらせめてサブタイトルでベタな売り文句を入れてはもらえまいか。その一方で営業のほうは、オンライン書店などに書誌情報をあげるときに、タイトル欄により細心の注意を払うべきではないか、ということを考えさせられた。